**研究成果発表:大豆におけるAlba遺伝子ファミリーの包括的解析**
2025年11月4日、BMC植物生物学において、Yongsheng Bai、Xin Huang、Xinxin Wu、Huanmei Liang、Meiting Liu、Shahid Ali、Yuling Tangによる研究が発表されました。この研究では、Alba(アセチル化が結合親和性を低下させる)タンパク質ファミリーに属する小型の保存された核酸結合タンパク質が、遺伝子発現やストレス応答の調節に関与していることが示されています。これまでいくつかの植物で研究されてきましたが、マメ科植物におけるその役割は十分に理解されていません。気候ストレスの影響を大きく受ける作物である大豆(Glycine max L.)におけるAlba遺伝子の特性を明らかにすることは、そのストレス耐性を向上させるために重要です。
この研究では、合計15のGlycine max Alba(GmAlba)遺伝子が特定され、14本の染色体に不均一に分布し、さまざまなエクソン-イントロン構造と保存された親水性ドメインを持つことが明らかになりました。系統解析により、これらの遺伝子は5つのクレードに分類され、グループ1-2(Rpp25様)およびグループ3-5(Rpp20様)に分かれ、グループ4には大豆特有のメンバーのみが含まれていることが示され、機能的な分岐が示唆されました。プロモーター解析では、植物ホルモンやストレス応答に関連する複数のシスエレメントが明らかになりました。トランスクリプトームデータは、組織全体で広範な発現を示し、特に生殖器官でGmAlba5/6/10が高発現していることが確認されました。RT-qPCRによって、塩、熱、寒冷、ABA処理下での発現の差異が確認され、ストレス適応における役割が示唆されました。構造モデリングによりタンパク質の多様性が明らかになり、細胞内局在解析では核、細胞質、二重局在パターンが示され、DNA/RNA関連機能を支持しました。共発現ネットワーク解析は、多様なタンパク質との相互作用を示し、複数の生物学的プロセスへの関与を強調しました。
この研究は、大豆におけるGmAlba遺伝子ファミリーの初の包括的な解析を提供し、系統、構造、組織およびストレス条件における時空間的発現を詳細に示しています。これらの発見は、大豆のストレス耐性を向上させるための今後の研究の基盤を築くものです。














