以下の研究は、278.15~323.15 Kの温度範囲における水溶液中のアミノ酸(グリシン、アラニン)およびペプチド(グリシルグリシン、アラニン-アラニン)の熱力学的挙動を調査しています。3つの濃度(0.01、0.05、0.1 mol/kg)について、1 K間隔で密度と音速が測定されました。密度と音速のデータから、見かけのモル体積や見かけのモル断熱圧縮率などの重要なパラメータが導出されました。これらのパラメータは、溶液内のイオン-イオンおよびイオン-溶媒相互作用を明らかにするために分析されました。最小二乗法を用いて、密度、音速、熱膨張、見かけのモル体積、等エントロピー圧縮率、見かけのモル等エントロピー圧縮率の係数が決定されました。密度の温度依存性を反映する熱膨張係数(α)は評価され、見かけのモル膨張性(VE)とともに分析されました。αとVEの傾向は、溶質の構造式が大きな影響を与えることを示しており、疎水性相互作用が溶質周辺の溶媒構造を変化させる上で重要な役割を果たしていることが明らかになりました。これらの発見は、水環境におけるアミノ酸およびペプチドの温度依存的な熱力学的特性に関する洞察を提供します。